本を読みながら歩いていて溝にハマったり
自転車をかっとばしてだいぶ遠い市の図書館に通ったり
近所の中学生のお姉ちゃん家に押しかけてコバルト文庫を強奪したりして
本を読みまくっていた小学生時代、
ファンタジー物が大好きでした。
ナルニア国物語とかメアリーポピンズシリーズとかコロボックル物語とか
霧の向こうの不思議な街とかそのほかかなりたくさん読みました。
まぁ今も好きなんですけども
新しいけど、新しくないのか?
いや新しい??と感じたファンタジー漫画をひとつご紹介します。
空挺ドラゴンズはグルメ漫画なんだろうか
空挺ドラゴンズ 桑原太矩(くわばら・たく)著
goog!アフタヌーンで連載中。2018年11月に5巻が出ましたよ。
漂う雰囲気はそう、ジブリ。
ナウシカとラピュタを漫画で読んでいるようなかんじ。
でもたぶん、グルメ漫画?なのかな?
お話のざっくりしたあらすじはというと、
龍(おろち)を捕って売って美味しく食べる飛行船の旅。
ざっくりしすぎ?
主人公は
ふだんはぬぼーーーっとしてるけど
龍が現れると食いしん坊バンザイになる
ニュアンスボブヘアー&不精ヒゲの年齢不詳のミカさん(男性)です。
龍といったら、
ファンタジーの設定では
英雄の乗り物だったり、
すごく強いラスボスだったりで
食物連鎖の頂点に君臨しているイメージですが
本書では
龍捕り(おろちとり)、という職業が成り立っていて、
空飛ぶ船にのって龍を探して捕るわけです。
龍のいそうな空域を飛んで、出会ったら捕る。
捕ったら解体して売って、船の維持費や乗組員の給料になります。
龍が一頭取れるとすごいお金になります。
7つの都市がにぎわっちゃうくらいの経済効果があるそうです。
そして出てくる龍もなんというか、斬新なかんじ。
龍と言えば
ドラゴンボールの神龍か
FFのバハムートか
ドラゴンライダーのサフィラの外見を想像するのですが
空挺ドラゴンズの世界の龍は
鳥みたいなのもいれば、まんまクジラみたいなの、
なんか可愛いのとか、アメフラシに歯が生えたみたいなの、イカみたいなのなど
多種多様な姿をしています。
そして捕った龍は残さず全身を活用されます。
立羽(たっぱ)からはコラーゲンが
皮からは食用・灯り用の油
骨・筋は工芸品や材料に
内臓や脂が薬になったり
なんとなく「捕鯨」を想像してもらったら分かりやすいかもしれません。
クジラもヒゲまで全身全部無駄なく使えるそうです。
主人公のミカさんは龍食べたさに
銛を構えて飛行船からスカイダイビングしちゃう強者。
骨の間のお肉もこそげて残さずいただく姿勢がすてきです。
そんなミカさんや、船の料理人ヨシさん作の龍レシピがたくさん載ってます。
作ってみたいんですが
龍肉って豚肉よりかな?やっぱり牛肉気味?
いつかやってみようと思います。
ジブリへのオマージュがあふれてます
作者の桑原さんが
「めっちゃジブリに影響うけてます」っておっしゃってたのですが
いたるところに、「あっこれはあのシーンじゃない?」ってのがあって
ニヤニヤしちゃいます。
「この子を群れに返します」とか。
映画のそのシーンのBGMが鼻歌で出ちゃいますよ~。
そんなことを考えてたら
お正月でのんびりしてたのもあり
ナウシカとラピュタ、両方子供とDVD鑑賞して
それからもう一回
1巻から5巻まで読み返してニヤニヤ、ニヤニヤしてしまいました。
空挺ドラゴンズ、おもしろいです。